特別企画展のあゆみ |
- Peoples of The North : A Cultural Exhibition -
踊り羽根製扇子 (アラスカ) |
オオカミの毛皮製ミトン (アラスカ) |
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魚の革製靴 (ロシア極東) |
土 偶 (ロシア極東) |
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開催期間 2001年3月10日~2002年2月14日 |
●開催にあたって |
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日本列島の日本海側は、世界有数の豪雪地帯として知られています。この地域には、雪国独特の生活様式や郷土芸能等の文化が形成されてきました。 今回、アマゾン民族館では、北方地域に生活する民族の文化に焦点をあてて、特別展を企画しました。 北海道のアイヌ、サハリンのニヴフ、シベリアのナナイといった日本海の両岸に住む少数民族には、交流を通じて培われた共通する文化要素が見受けられます。 アラスカのエスキモー(イヌイット)、ラップランドのサーミ等の北半球の寒帯、亜寒帯気候に暮らす北方民族は、ツンドラやタイガ(北方針葉樹林帯)の自然環境に適応した文化を維持してきました。人々は、厳しい自然条件の中で、狩猟や漁撈(ぎょろう)、植物採取、トナカイ飼育等を行いながら、移動や拡散をくりかえして、それぞれの土地に定着していきました。 北方圏の民族の文化は、地域差もあって多彩ですが、さまざまな民族は互いに影響しあいながら、その土地で得られる資源を巧みに利用し、寒さに適応した生活のための知恵と技術を向上させ、独自の文化をつくりあげてきました。 今回の「北方民族文化展」では主として、エスキモー文化圏、サーミ文化圏、極東文化圏と3つを採り上げてみました。 こうした生の民族資料を通して、北方民族への理解を深めるきっかけとなれば幸いです。
アマゾン民族館 館長 山口 吉彦
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